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   サンジは、そんな従者の態度に腹を立てた様子で、ベッドから降りると、ソファーで寝ているゾロに

    足蹴りを入れてきた。


   「お前、ちゃんと説明しろ! 俺にわかるようにしろ! これは命令だからな。

    俺を誰だと思っているんだ。王子様だぞ! 」


   ブッチリ。

   その時、ゾロの頭の神経が大量に切れてしまった。

   体力馬鹿のゾロだったので、神経組織の数はもともと数があまり多く無い。

   さらに、夕刻に大量の酒を飲んでいた。自分でも飲みすぎたと思うくらいの酒量だった。

    そのために、ゾロの冷静な判断力は完全に失われてしまったのだ。


   ゾロは突然、ソファーから立ち上がると、サンジをベッドへ突き飛ばした。

   驚いているサンジの上に馬乗りになって、動きを封じると、低い声でこんな恐ろしい言葉を吐いた。

   「わかった。俺がきちんと全部、教えてやる。その変わり、泣いても許してやらねぇからな。」

   ゾロの表情はまさに、魔獣そのままだった。

   かつて賞金稼ぎをしながら、剣の腕を鍛えるために、ゾロは世界中を回っていた、

   サンジ王子の従者に選ばれた理由は、武道大会で優勝した腕の良さが買われたのも理由の

    一つだが、その時の旅の経験により選ばれたのだった。


   ゾロはそんな仕事をやりたかったわけではない。

   しかし、断って剣道場の師範に迷惑がかかるのを考えて、今まで我慢してやってきたのだ。

   ゾロは、長い従者としての鬱積が、ここに来て爆発してしまった。


                           


    サンジはベッドの上で、驚きのあまり硬直していた。

    ゾロは、その昔、世界中を旅していたらしい。

    その時に、賞金稼ぎとして有名だったので、サンジも昔から名前だけは知っていた。

    しかし、その 《 魔獣 》 と言うあだ名と、その当人がどうも結びつかないでいた。

    緑の髪に、趣味の悪いジジシャツと腹巻。その風貌は宮殿でも異質な存在だった。

    城の者が何度頼んでも、他の衣服を着てくれなかった変わり者である。

    さらにサンジの知っている従者のゾロは、毎日、暇があれば城の庭で昼寝をしている。

    旅に出て、道をあるけば迷子になっている。そんなゾロしかサンジは見た事が無かった。

    そのため、サンジは、今のこの状況をどう対処して良いのかわからなかった。

    ゾロとサンジの身長は、ほぼ同じだった。

    しかし、ウェイトはかなりの差がある。

    身体の上に乗られてしまうと、全くサンジは身動きができない。サンジは悔しくて歯軋りをしていた。

    この差が、サンジの最も腹の立つ事なのだ。

    同じ年に生まれたはずなのに、ゾロは体力も、力も、経験も持っていた。

    全て、サンジには無いものだった。

    おまけに、ゾロはかなりの男前だった。

    女性に絶大な人気があった。

    サンジは意地でも、その事を認める気はなかったが、格闘大会の会場はゾロ目当ての

     女性客でうまっていた。


    さらに、ゾロが従者となり、宮殿に出入りするようになってから、貴婦人たちはゾロの噂話ばかり

     するようになっていた。


    それまでは、サンジが一番、みんなからチヤホヤされていたと言うのに。

    そんな事もあり、サンジは、とにかくゾロに負けるのだけは嫌だった。

    内心、冷汗が全身からあふれているサンジだったが、この状況で逃げるなんて死んでも嫌だった。

    だから、大きな声ではっきりと答えたのだった。

    「誰が泣くか! クソ従者! 最後まできっちりと俺に教えろよ! 」

    ゾロとサンジは、レースがひらひらと揺れる丸いベッドの上で、力強く組み合い、

     動いたら殺す! くらいな勢いの、真剣な顔をして睨みあっていた。



                          


     ゾロはなぜ、こんな不思議な状況になったのか、自分でも理解できないでいた。

    今、ゾロは裸になり、同じく裸の王子様に馬乗りになるような格好で、ヤツの砲身を右手で摩っていた。

    自分を雇ったバラテェエ王家に知られたら極刑だと思われる。

    しかし、大きな啖呵を切った手前、ゾロも今さら止める事はできなかった。

    ベッドに寝かせたサンジに足を大きく開かせる。

    サンジの身体は子供のように細く、とにかく眩しいほど白かった。

    温室育ちと言うものは、こうなるのだろうか?

    弄っているペニスも小ぶりで薄い桃色をしていた。

    おまけに、ほんのちょっぴり皮を被っている。

    こりゃ〜剥いた方が良いんじゃね〜かと、ゾロは思い、唾液を指先にからめると、その部分を

     念入りに弄ってやっ
た。

    サンジは少し痛みがあるらしく、目を閉じたまま眉間に皺を寄せていた。

    しかし、歯を食いしばり、何も文句は言わない。

    かなり恥ずかしい状態だと思うのだが、サンジは止めてくれ、とは言わないのだ。

    ゾロは仕方なく、皮が剥けて先が露出した、王子様のペニスをまた弄るしかなかった。




                         
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